(株)油商会館の設立

 昭和44年から45年にかけての大きな事業として(株)油商会館の設立がある。東京油問屋市場の建物が耐用年数を過ぎ老朽化してきたことと,地主から昭和43年頃から借地契約の更改を迫られたこともあり,役員会での協議を重ね,また臨時総会を経て,敷地を買い取ることを決めた。そのため新たに株式会社を設立することとし,昭和45年7月21日に第1回の設立発起人会を開催した。この場で,新会社の名称を「株式会社油商会館」とすることが決まり,株式募集の分担などについても決定した。(株)油商会館の株式は4万株が募集され,油問屋市場の営業人のほとんどが募集に応じ,2,000万円の資本金の払い込みが9月19日までに滞りなく完了した。
 そして,昭和45年9月28日に鉄鋼会館において(株)油商会館設立総会が開かれ,初代社長に金田勝次東京油問屋理事長が選ばれた。油商会館の設立によって東京油問屋市場の財政基盤も確立することとなった。
 旧ビルは9月に取り壊され,新会館建設の地鎮祭が昭和48年11月2日に行われた。新会館建設中の約1年間は,近くにある浜町の日本マーガリン工業会会館に間借りすることとなった。新会館は昭和49年8月に完成し,8月8日に事務所が移転した。油商会館の落成式と披露パーティは8月20日に行い,多くの参会者が集まった。